vol.1 いよいよなのだ!和歌山
なのだ!太地なのだ!……そして!!〆ちゃんなのだ!



気分は小学生なのだ!

も〜タイヘンなのです。明日はいよいよ和歌山、〆ちゃんの住むワカヤマなのです。このためにここ10日間禁酒を重ねて、体調維持に努めてきたわたし。出発前夜は「明日早いから、もう寝ましょ」と、義母との話もそこそこに、午後10時に床に着きました。我ながらカンペキな導入部分です。 ^O^

しか〜し!起きたのが3時間後の午前1時!そ〜です。みなさんも小学校の時に経験があると思いますが、遠足の前日なんかにあんまり嬉しすぎて、眠れなくなるってありますよね?あれをやっちゃったんです。(T.T)

われながら齢(よわい)40を越えて、もう大概のことには感性も鈍くなって、喜怒哀楽もなだらかになってきて、嬉しくて寝られないなんて事はここ何年か無かったんですけどね…。でも起きちゃった。「ヤバ!今日は5時起床なんだから、も一回寝なくちゃタイヘン!」とアセってはみたんですが、こういう時って、意志とは逆々とモノゴトは進行するのです。

結局それから出発までの4時間起きてました。われながらバカヤロだと思いましたが、時すでに遅し。妻と義母はグッスリ眠ったらしく「おっしゃ!」という感じでウキウとキ出発準備をしてます。そのかたわらで、わたしは「う゛〜〜、ねぶい〜」とゾンビ状態。湯上がりのナマケモノのようにのびていました。

とにかく睡眠時間3時間でも、高速バスは待っちゃあくれまねせんしね。「まぁバスの中で寝ればいっか」と気力を奮い立たせて、出発です。9月12日朝5時半。曇天(どんてん)模様の空の下、一行は名古屋までの高速バスに乗り込むためターミナルに向かいました…。



電車の運転もタイヘンなのだ!

バス中では、後部の北海道旅行に出かけるらしいオジサン酔っぱらい軍団のドラ声に悩まされながらも(結局寝るどころではなかった…)、なんとか名古屋に到着。ここでわたしたち3人はわっせわっせとJRに向かったのでした。

名古屋駅10時50分発「特急南紀5号」に乗車して、一路紀伊勝浦駅へ向かいます。しかも今回はグリーン車。これはハッキリいって義母を連れていったため「ミエ」を張りました、ふはは。もう、わたしのようなビンボー人に取っては「ぐりいんしゃ」っていうヒビキだけで「とんでもない贅沢(ぜいたく)をしてる!」っていうカンジです。しかし具体的に他の車両とドコが違うのか?っていうことがわからないのが、悲しい…。

まっ、とにかくグリーン車に乗車しました。そしてすかさず気がついたのですが、席が3列なんスね?グリーンって。普通車は4列だから、その分ゆったりとしているってこと。まずは合格(何がぢゃ?)!。それと先頭車両だから、運転手さんの奮闘振りが良く観察できます。特に今回の車両は客席と運転席の境がガラス張りになっているため、非常にフレンドリーなキモチで運転風景が眺められるのです。

名古屋駅で乗り込んだ際は、私たちの他に2〜3人が同じ車両に乗り込みましたが、途中再度見回すと、何と車内は我々だけの貸し切り状態!初めての経験でしたが、なかなかキモチの良いモンです。義母の目がなかったら、多分「オオハシャギ小学生化」してしまい「わ〜い、わ〜い」と通路を駆け回っていたことでしょう。

で、さしもの小学生中年もしばらくたつと落ち着いてきまして、そうなればそ〜なったで、まわりの様子が気になりだします。まず目についたのが上の写真右の「運転手さんの指差し確認」。なんと信号が現れるたびに、この動作を延々と繰り返してます。試しに1分間計ってみましたらなんと5回も指差し確認をしていました。と、ゆ〜ことは…1時間で約300回もやんのか…なとど、ミョ〜なことに感心しながら、「このJRマンの努力は、ぜひデジカメにおさめなくては!」と決心し、ソロソロと前列に忍びより、シャッターチャンスを待ちます。

運転手さんも背中に殺気を感じるのか、時折「あぁ〜」などと背伸びをするフリなどして、急にこちらを振り向いたりします。そのたびにササッっとカメラを隠して、そ知らぬフリをするわたしとの間に数分間ハゲシイ取材合戦が繰り広げられました。そして撮ったのがこの1枚(なんか完全にお仕事のジャマしてました、ははは)。



JR東海よ!グリーン車はあれでいいのか?

そんなこんなでJRの努力にカンドーしつつも、一方では今回の旅行初の「怒」も連発で経験しました。一つは座席の背もたれの網に入れてある「オーディオサービス」の案内書。一通りの車内探検も終わり(ホントに子供ですな)退屈しのぎに音楽でも聞こうと、座席横のイヤホンジャックにイヤホンを入れようとしたのですが…肝心のイヤホンが無いではないか!おかしい?高速バスにだってそんなモンくらいついているし、そもそも座席にジャックがあるんだから…とごそごそ探し回ったんですが、やっぱりナイ!で、よくよく説明書きをみたら、なんと!「290円で販売しております」だとぉ!もう「怒・怒・怒」なのです。
 わたしゃ言いたくはナイが(多分言いたいんだと思う ^O^)、高い金を出してグリーン車に乗ってるんだ!オーディオサービスくらいタダにしろ!だいいち高速バスはタダだぞ!っと大憤慨!

 しかたないので、自前のイヤホンを突っ込んで宇多田ヒカルの「オートマティック」を聞いているおやぢでした(中年って、そういうトコロは用意が良いのだ)。…しかしJR東海よ、グリーン車でイヤホンまで有料とは、ちとセコいぞ!そんなことで根本的な赤字は解消せんと思うが、どうなんだ、ん?

少々ムッとした気分になりましたが、「明日は〆ちゃんに逢えるんだから、ま、いっか」と気をとり直して、とり直しついでにお昼の駅弁をいただくことにしました。今回は行きの電車中と帰りの高速バス中が駅弁という予定になっていますが、実はわたしはとってもこれがタノシミ。少し冷えたご飯といろんなおかずを、車窓を流れる風景を見ながらモグモグするのは、高級懐石料理をいただくのとはまた違った趣(おもむき)があるのです。

今回は名古屋のキオスクで、味噌カツ弁当との戦いに勝利して、私に購入された「華御膳」というモノ。4つのパートに分けられたお寿司が美味そうです。朝はセブンのサンドイッチと缶コーヒーという、むおよそ旅立ちにはふさわしくないメニューだったので、このキレイなお弁当は期待大です。ワクワクしながらまずはサバの押し寿司を一口。

………ま、不味い!ど、どえりゃ〜不味いだぎゃ〜、などと思わず使ったことのない名古屋弁が出てしまうほどの、ハイレベルなまずさ(?)です!シャリがぺっちゃりしてるんです。押し寿司だからとかいう問題じゃなくて、お米がペタっと炊かれていて、それが必要以上に固められているってカンジ。

しかもこの「華御膳」には押し寿司でない「握り」も入っているんですが、これもストッキングに入れて10分くらいブン回して作ったんじゃない?って言いたくなるくらい、固い!酢飯の味も中途半端だし、エビなんかも味が抜けてて無味のカマボコを食べているよう。
 「なんだなんだなんだ」と思わずうめき声を上げてしまったら、妻が素早くその様子を察知して「なになになに?」と聞いてきます。でも同じ物を妻と義母も購入しているし、まだ食べていないから「超不味いぞ、この弁当」などと言えません。 が、言いたい!わたしだけこの不味い弁当に耐えるのは、ナンか腹が立つ!

とうとう妻にだけ「ものごっつマズおまっせ、この弁当(なぜか関西弁)」と告白してしまいました。そして女性二人が食べ終わってからも「どう?言ったとおりマズかったでしょ?ねっ?ねっ?」とトドメを刺してしまいました (ーー;) どうしても食い物のことになると人格が豹変するワタシ…。

まっ、こんなオトナゲないおやぢと、長良川なんかをみて「鵜飼いすんだよね〜、ここって」な〜んて無邪気に喜んでいる妻と義母を乗せた特急南紀5号は、定刻通りに目的地「紀伊勝浦駅」へ向かったのでした。

次は「〆ちゃん夫妻登場!」